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サイの三つの側面-ファジル・サイは何処へ行くのか? [クラシックCD]

この13年10月にトルコ出身のピアニスト、ファジル・サイの来日公演があります。私がサイを初めて知ったのはCDショップで偶然眼にして購入したバッハの一枚でした。フランス組曲第6番、平均律第一巻第一曲、ブゾーニ編のシャコンヌなどが収められています。


シャコンヌ!〜サイ・プレイズ・バッハ

シャコンヌ!〜サイ・プレイズ・バッハ



これが眼から鱗の新鮮さ!! サイにはポスト・グールドとしての新しいキーボード奏者としての側面と、超絶テクニックを誇るヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしての両側面があることがわかりました。前者の側面は平均律第一巻ハ長調に顕著です。一見サラサラと流れながらも、得も言われないニュアンスに溢れていて、グールド以後、誰がこれほどこの曲を新鮮に聴かせてくれたことでしょうか。後者の側面はブゾーニ編のシャコンヌにうかがえます。そのバリバリと弾き進めながら、整然と組み立てられた美音。その凄いこと!!

そして二枚目に聴いたのがモーツァルトでした。ソナタの第10、11、13番にキラキラ星変奏曲が収録されています。


トルコ行進曲〜サイ・プレイズ・モーツァルト

トルコ行進曲〜サイ・プレイズ・モーツァルト

  • アーティスト: ファジル・サイ,モーツァルト
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2011/08/17
  • メディア: CD


このモーツァルトも、ポスト・グールドにふさわしい新しいキーボード奏者としての眼差しが新鮮な一枚でした。圧巻はイ長調ソナタのトルコマーチ。おおよそ20種以上ほど所有しているトルコマーチの中でも、サイのテンポは最も速いものに属し、その急速なテンポの中に呆れるような、あっと驚くサイならではの魔法のようなニュアンスが閉じ込められています。その後、敬愛する評論家宇野功芳氏が、このトルコマーチを絶賛されていたのを音楽誌で読み、まさに我が意を得る思いがしました。

これですっかりサイのファンになり、初来日以降サイの追っかけと化し、東京公演は欠かさず出かけるようになり、一回の来日に際し二晩のコンサートに通ったこともありました。初来日ではブゾーニ編のシャコンヌも披露されましたが、たまたま会場に居合わせた評論家の故・黒田恭一氏が呆れ顔で「凄いね!!」といっていたのが印象に残っています。

実際に見るサイは、バッハの童顔のジャケットの印象とは異なる立派な体躯の持ち主の偉丈夫だったのにも驚かされました。

その後もサイのCDの新譜は必ず購入していましたが、レーベルがワーナーからナイーブに移り、日本ではエイベックスから発売されるようになりました。ところが、ワーナー時代最後のチャイコフスキーのピアノ協奏曲ぐらいから、サイの演奏が個人的にはあまり面白く聴けなくなってきました。ピアニストというより、新しいキーボード奏者という側面は変わらないのですが、サイはますますヴィルトゥオーゾとしての側面を強めてきたようです。でも、ヴィルトゥオーゾとしての側面をこの曲に聴きたいのであれば、サイ以外にもっともっと面白く聴かせてくれるピアニストは他にいます。

そして、あんなに期待していたモーツァルトもナイーブから発売された協奏曲では、なぜかソナタの新鮮さが感じられません。やはり期待していたベートーヴェンのソナタも、グールドのベートーヴェン同様、キーボード曲としての新鮮さは感じられるものの、ベートーヴェンの表現の深部には触れられていないもどかしさが残ります。従来のピアノ曲としてではなく、新たに完璧なキーボード曲として見事に再構築されたムソルグスキーの「展覧会の絵」も、私にはポゴレリッチのピアノ曲に徹した演奏の方がはるかに面白く聴こえます。

サイの「展覧会の絵」については本ブログの下記の項目で取り上げています。

http://fantasia.blog.so-net.ne.jp/2008-11-22

http://fantasia.blog.so-net.ne.jp/2012-09-2

その後も来日コンサートには必ず行っていましたが、サイのヴィルトゥオーゾとしての側面は聴くたびに強くなっていきました。そんな中、ハイドンのソナタの一枚は久々にバッハ、モーツァルトのソナタ以来の新鮮なハイドンを聴かせてくれました。


ファジル・サイ、ハイドンを弾く!

ファジル・サイ、ハイドンを弾く!

  • アーティスト: サイ(ファジル),ハイドン
  • 出版社/メーカー: エイベックス・クラシックス
  • 発売日: 2007/06/20
  • メディア: CD


どうやら、ベートーヴェンより前の世代の古典派のピアノ曲におけるサイならではのピュアなキーボード奏者としてのユニークな斬新さは健在のようです。ピアノのお稽古用で有名な第35番ハ長調ソナタは来日公演でも取り上げられましたが、コロコロと弾むオルゴールように軽やかなタッチが魔法のようなチャームを撒き散らしています。

サイは今、ベートーヴェン以降のヘヴィーなヴィルトゥオーゾ曲に、現代曲も含めて関心が高いようです。この度の来日コンサートは残念ながら、日程の関係で行けませんが、そこでのプログラムはベート-ヴェンの32番のソナタやリスト編のワーグナー「イゾルデの愛の死」などを含むヘヴィーな内容です。

サイにはもうひとつ、ジャズや中近東音楽とのフュージョンや、自作を含む実験的キーボード奏者としての側面があります。ただそれらの中でも、ますますヴィルトゥーゾとしての側面を強めていくかに見える近年のサイですが、個人的にはバッハの組曲や平均律、ハイドンやモーツァルトのソナタに聴かれるようなピュアなキーボード音楽としての世界をもっと深めてもらいたいところです。スカルラッティはまだ録音はありませんが、サイならさぞかしチャーミングに弾いてくれそうです。



シャコンヌ!~サイ・プレイズ・バッハ ファジル・サイ(p)
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トルコ行進曲~サイ・プレイズ・モーツァルト ファジル・サイ(p) トルコ行進曲~サイ・プレイズ・モーツァルト ファジル・サイ(p)
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ピアノ・ソナタ集 ファジル・サイ(p)
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9月のコンテナガーデンから [花]

台風一過で秋らしい日よりが続いています。我が家のカースペース脇のコンテナガーデンも秋めいてきました。コーラル系ハイビスカスのフラミンゴとブドレアの花色も秋色が深まってきました。

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レッドフラミンゴは赤い金魚のよう。

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こちらは本来のフラミンゴ、レッドフラミンゴに対してオレンジフラミンゴと呼ばれる場合もあります。

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標準的なパープルのブッドレア。

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ブッドレアでは一番丈夫な白花は別のコンテナに種がこぼれて毎年芽生えます。ブッドレアは草本ではなく、小潅木ですが、芽生えたブッドレアは一年目から花を付けます。

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比較的珍しいピンクのブッドレアです。

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8月26日付けの本ブログに書いたヒューケラの「パリ」は、9月に入ってもまだ咲き続けています。これはヒューケラ「パリ」、「チェリーコーラ」にアジュガの寄せ植えです。

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大好きなヒューケラですが、私のガーデニング史上、秋にも花が見られたのは初めてのことです。

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モーツァルトの「弦楽三重奏のためのディヴェルティメント」  [クラシックCD]

モーツァルトの「ディヴェルティメント 変ホ長調 K.563」は通称で「弦楽三重奏のためのディヴェルティメント」と呼ばれているように、緩徐楽章とメヌエットを二つずつ持つ六楽章構成のディヴェルティメントの形を取りながら、モーツァルトのディヴェルティメントでは唯一弦楽三重奏のために書かれています。第二ヴァイオリンを伴わないヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの三重奏はそれだけでも透明感を感じさせる編成ですが、そこに晩年のモーツァルトならではの天国的な情緒が加わった佳曲です。

耽美的かつ浸透的な第二楽章アダージョはモーツァルトの全室内楽曲中でも最美の一曲といっても過言ではありません。フィナーレの第六楽章のテーマは第27番のモーツァルト最後のピアノ協奏曲のフィナーレ同様、モーツァルトの童謡「春への憧れ」の谺が聴かれます。

ここではラルキブデッリによるピリオド演奏の一枚を選んでみました。この曲をモダン楽器で弾いて定評の高い演奏として、グリュミオーやクレーメルがヴァイオリンを担当しているCDが出ています。ピリオド楽器によるラルキブデッリはヴァイオリンがベス、ヴィオラがクスマウル、チェロがビルスマという構成です。

併録されているのはモーツァルトの3声の「プレリュードとフーガ」K.404aの全6曲中の頭の3曲です。全6曲はグリュミオートリオの演奏がありました。バッハ平均律クラヴィーア曲集第一、第二巻中の3声フーガ(第6番のみフリーデマン・バッハのフーガ)にモーツァルトがオリジナルのアダージョのプレリュードを付けたものです。因みに同様の4声で書かれた5曲の「プレリュードとフーガ」K.403も残されています(ラサール・クァルテッットによるCDあり)。ここに納めれている3声曲の第一番、第二番のプレリュードなど、モーツァルトの短調曲特有の魅力を伝えてくれる隠れた名曲です。



グリュミオートリオやパスキエトリオのモダン演奏でこの曲に親しんだ私にとっては、実はこの曲をピリオド演奏で聴くのことにに大きな抵抗感を抱いていました。ラルキブデッリは少し前のピリオド団体ですが、当時のピリオド演奏のモーツァルトの多くは、モダン楽器ならではの角の取れたモーツァルト演奏に聴かれる優美さを失っており、表現の幅も狭くなり、そのゴツゴツとささくれだったモーツァルトには違和感を覚えさせられていました。そこからは敢えてモーツァルをピリオドで演奏しなければならない理由が感じられませんでした。今ではピリオド演奏のモーツァルトもすっかり日常化してしまい、いつしか私自身の耳もピリオド奏法に馴染むようになり、ピリオド奏法でなければ聴くことのできないモーツァルト特有の表現にも気づけるようになりました。

ここでのラルキブデッッリの演奏を今の時代に聴き直してみると、ノンヴィヴラートが極端に強調されていない奏法が聴きやすく、ヴィヴラート過剰なモダン演奏よりすっきりと聴こえるぐらいです。テンポもピリオド奏法らしく、通常のモダン演奏のこの曲の演奏よりかなり速いのですが、それが一筆書きのように流れていく表現に聴こえ、テンポの速さは気になりません。また、そのすっきりしたピュアな表情はこの曲の天国的な気分にもふさわしいものです。

さて、この曲を長年パスキエトリオやグリュミオートリオもモダン演奏で親しんできた私にとっては、ピリオド演奏では初めて聴いたラルキブデッッリは耳から鱗の新鮮さでしたが、実は今は入手困難な極めて魅力的なモダン演奏のこの曲のCDが出ていました。

それは宇野功芳氏も絶賛していたデュメイのヴァイオリン、コセのヴィオラ、ホフマンのチェロによるEMI盤です(国内盤は東芝EMI TOCE-6908)。とにかく全体をリードするデュメイのヴァイオリンが絶妙です。匂い立つような遅いテンポで、晩年のモーツァルト特有の天国的な情緒が陶酔的に歌い抜かれています。ピリスのピアノによる夫唱婦随の演奏であるモーツァルトのヴァイオリンソナタも、この曲の最も美しい演奏の一つですが、ここでのデュメイのヴァイオリンはさらにそれを上回る美しさです。この演奏が何で廃盤になったままなのかわかりませんが、この曲を愛する方は是非とも中古盤を見つけられても一度聴いてみられることをお勧めします。興味のある方はネットで「モーツァルト ディヴェルティメント デュメイ」で検索されると、中古盤が出品されています。

ディヴェルティメント、アダージョとフーガ ラルキブデッリ(Blu-spec CD)
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アマデウス四重奏団のモーツァルト弦楽五重奏曲 [クラシックCD]

アマデウス四重奏団のモーツァルト弦楽五重奏曲全集の2枚組セットを聴きました。英国出身のアマデウス四重奏団は、ウィーンを本拠地に50年代から80年代にかけて活躍したクァルテットです。

モーツァルトは自身ではヴァイオリンよりヴィオラを弾くことを好んだと言われており、交響曲やピアノ協奏曲のオケパートではヴィオラが二部に分かれる書法も見られます。通常の弦楽四重奏に第二ヴィオラを加えた弦楽五重奏曲も、二部のヴィオラの内声部の充実や、ソロで参加することも多い第一ヴィオラのパートが弦楽四重奏曲にはない魅力を伝えてくれます。駄作はほとんど無いと言われるモーツァルトの室内楽曲ですが、全部で6曲残された弦楽五重奏曲はどれもがモーツァルト自身、特に強い思い入れを持って書かれたと思われる傑作揃いです。




全6曲中ではト短調五重奏曲が特に有名です。アマデウス四重奏団がモノラル期のウェストミンスターに録音したモーツァルトのト短調の弦楽五重奏曲は、当時この曲の代表盤として知られていました。私もこの曲をこの団体の演奏で初めて知り、モーツァルトの短調曲特有の魅力とアマデウスの清新な表現に魅せられていた一人です。

ト短調五重奏曲はその後ステレオ時代に入るとブダペスト四重奏団の演奏や、さらにはデジタル時代にかけアルバンベルク四重奏団という強力なライバル盤が出現し、アマデウスによるステレオの再録もどこか影の薄い存在になってしまいました。

そして今回、アマデウス四重奏団がステレオに再録したト短調を含み全6曲残されたモーツァルトの弦楽五重奏曲全集を久しぶりに聴き直してみました。

まずト短調の再録から。今、改めて聴き直してみると、この四重奏団特有のキャラクターをリードする第一ヴァイオリンのブレイニンのポルタメントまで含んだ濃厚な表情を強く印象づけられます。この70年のステレオ再録は51年のウェストミンスターのモノラル録音の20年近く後になるのですが、試しにウェストミンスター盤を聴き直してみると、この間ブレイニンの個性が先導するアマデウスの行き方はほとんど変わっていませんでした。ただ、濃厚とはいえブレイニン節はある種の強靱な爽やかさを伴うものであり、ウェストミンスター時代にはそこにさらにフレッシュな魅力が加わっていたことがわかります。濃厚なブレイニン節はステレオ期へと進み、さらに濃厚さの度合いを深めていったようです。

では今聴き直してみると、アマデウスの演奏はもはや時代遅れの古臭いものでしかないのでしょうか。いえ、そんなことはありません。それはそれで現在のすっきりとした演奏にはには求められない、ある意味新鮮さにすら聴こえます。結果的にはこの時代性を反映した演奏が、現在の演奏からは聴かれない味わい深い個性的なモーツァルトを聴かせてくれています。ト短調以外の全ての五重奏曲にその個性は認められます。

アマデウスと同じくウィーンでモノラル時代に活躍しウェストミンスターに多くの録音を残しているアマデウスの一世代前のウィーンコンツェルトハウス四重奏団の表現は、アマデウスよりさらに濃厚なポルタメントの表情付けが特徴でしたが、それも今聴き直してみると、今の演奏には求められない新鮮さとして聴こえます。もちろん、ポルタメントを伴う表情が新鮮という意味ではなく、無意味なポルタメントは単に古臭さしか感じられません。ウィーンコンツェルトハウスやアマデウスのポルタメントは曲想の味わい深さを強める働きにつながっているということです。

演奏も時代の進化と共に変わって行く中、昔の演奏を今聴くとその味わいが逆に新鮮に聴こえることが確認できました。今の時代に昔の演奏を聴けることに感謝!!

正直なところモーツァルトの室内楽曲は現在の私の耳にはアルバンベルク四重奏団の演奏の方がしっくり馴染むのですが、それだけにアルバンベルクにはないアマデウス四重奏団の歌い口の味の濃さが時折無性に懐かしくなります。今回は久しぶりにアマデウス四重奏団を聴いてみて、懐かしさだけではなくアマデウスならではの個性に改めて魅せられました。

そこでアマデウスの個性を確認すべく、最晩年の90年の録音を聴いてみました。

アマデウス四重奏団は先にヴィオラのシドロフが亡くなったため、その追悼演奏会の90年のライヴ録音が残されています。このライヴには何とあのアルバンベルク四重奏団のメンバーが加わっていています。収録曲は、第二楽章が映画「恋人たち」で使われ有名になったブラームスの弦楽六重奏曲第一番変ロ長調とアンコールの同第二番のスケルツォが一枚のCDに収められています。アルバンベルクのメンバーは第一ヴィオラと第二チェロ、第二ヴィオラは同団体のセカンドヴァイオリンが担当しています。第一、第二ヴァイオリン、第一チェロはアマデウスなので、ここでも濃厚なブレイニン節が先導するアマデウスの行き方は変わっていませんでした。


ブラームス:弦楽六重奏曲第2番 他

ブラームス:弦楽六重奏曲第2番 他

  • アーティスト: アルバン・ベルク四重奏団,ブラームス
  • 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
  • 発売日: 2013/05/29
  • メディア: CD


今ではアルバンベルク四重奏団も活動を終了してしまいました。時代の流れが改めて痛感されます。



弦楽五重奏曲全集 アマデウス四重奏団、アロノヴィッツ(2CD)
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弦楽六重奏曲第2番、第1番~第2楽章 アマデウス・アンサンブル、アルバン・ベルク四重奏団員
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夏の終わりのヒューケラ [花]

立秋も過ぎましたが、我がさいたま市は今年は猛暑が続いています。そんな中、ヒューケラの「パリ」がまだ咲いています。同じヒューケラの赤い葉色の「チェリーコーラ」に、アジュガを合わせた寄せ植えです。

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8月末現在、まだ花がさいているということは半日陰のこの場所が気に入ったようです。下の写真は相方のチェリーコーラの別株です。花は銅葉の品種に多い、地味なオフホワイト色です。こちらは置き場所が日陰過ぎたのか、この品種らしい赤みが少し薄いようです。

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こちらのヒューケラ「チェリーズジュビリー」はオリーブ色に銅色が混じる葉色は地味ですが、初夏に咲く赤い花の美しさはヒューケラ中でもピカイチです。ヒューケラの中でもこの品種には愛着が強く、やっとネットで見つけて購入し、2年目になります。元々強い品種ではないので、2年目の今年はイマヒトツ元気がないようです。

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ヒューケラの多彩な葉色のヴァリーエーションとその花の楚々とした美しさの魅力にはまってしまい、毎年せっせとネット通販やホームセンターで苗を仕入れてきました。ヒューケラはユキノシタ科の常緑の多年草ですが、高温多湿に弱いと言われ、我が家では例年、梅雨の多湿で枯らしてしまうことが多々ありました。多年草といっても、せいぜい2~3年持てばいい方です。さいたま市にある我が家ではご近所で、生け垣の下に列植されていたヒューケラが夏の直射光で一斉に枯れてしまったのを見ました。その一方で、大宮の駅ビルの屋上で燦々と真夏の直射光を浴びたヒューケラが元気だったり、ヒューケラの耐暑性は品種によるのでしょうか? けれども、この屋上のヒューケラも翌年にはいつの間にか姿を消していました。我が家ではラッキーに翌年まで持っても、3年目は持ちませんでした。例外は「ストロベリースワール」という品種で、これはワサビ茎になりながら5年以上持ちこたえています。本当は挿し芽などで更新してやった方がいいのでしょうが。

今年は猛暑にもかかわらず、梅雨が少なめだったのが幸いしたのでしょうか、無事夏を持ちこたえ、パリは今花まで咲いています。

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確か、この品種はヒューケラ中でも返り咲き性が強いとネットで読んだことがあります。それにしても夏の終わりに見るヒューケラの花は予想外でした。

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夏越しのシクラメン [花]

猛暑の中、今年はシクラメンが8月に入っても元気なので、もしかしたら、このまま夏越しに成功しそうです。このコンテナはガーデンシクラメンを寄せ植えしたものです。このコンテナが置いてある場所はほとんど終日直射光の射さないカースペースの奥の戸外です。もちろん雨にも当てっぱなしです。もともと枯れなければメッケモンとばかりに、今年はコンテナに寄せ植えのままこの場所に置いておきました。例年は恐る恐る雨に当てないよう、我が家では涼しい軒下に置いておきましたが、夏越しに成功して翌年まで持ったシクラメンは極く少数でした。

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それがほったらかしの今年は、この場所が幸いしたのか、8月に入っても元気で、今、花が咲いていて、次の蕾まで見えます。例年は梅雨の頃にポツポツと咲き残るケースはあったのですが、8月に咲いたのは初めてのことです。よく見ると例年は夏は持たなかった寄せ植えの相方のカルーナも生き残っています。

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昨年ネット通販で手に入れた底面給水鉢に植わっていたシクラメンのランジェリーピンクもそのまま同じ場所に放置しました。底面給水はそのままですので、今は上からと両方で給水を受けていることになります。どうせ放置するなら底面給水は外した方が良かったのかもしれませんが、取りあえずはそのままで8月現在も緑の葉が残っています。

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さて、これらのシクラメン、まだまだ続く猛暑の中、このまま夏越しできるかどうか、まだわかりません。もし成功したら後日談をこのブログに書こうと思っています。

盛夏のツリベゴ [花]

盛夏のベゴニアといえばベゴニア・センパフローレンスがお馴染みですが、我が家の木立性ベゴニア、ツリーベゴニアの略称で通称ツリベゴのオレンジルブラも今、満開です。ツリベゴは丈が高くなるので、我が家近くの農家では畑の片隅に植えられているのも見られます(冬は取り込むのでしょうか?)

我が家のツリベゴの鉢植えは通常は春夏、秋冬を通して通年屋内栽培していますが、今年は午前中だけ2時間ほど陽の当たる半日陰の屋外に出してみました。もちろん雨の日もそのままです。今年は毎年行っている根元までの剪定と植え替えもサボッてしまいました。

ツリベゴは花枝を切って花瓶に挿しておくと容易に発根するので、我が家のオレンジルブラは現在3鉢に増えました。

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オレンジルブラの花は室内ではデリケートなライトオレンジ色ですが、屋外の陽に当たると濃い朱赤色になります。

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個人的にはオレンジルブラの淡いライトオレンジ色も好きなのですが、濃い朱赤の方がこの花本来の元気な色なのかもしれません。

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コーラルハイビスカスのフラミンゴとレッドフラミンゴは3年目で、2年目の昨年は植え替えたので大きな花が次々と咲きました。3年目の今年はこちらも剪定と植え替えをサボってしまったので、花数も少なく花の大きさも小さいようです。ハイビスカスは生育旺盛で鉢の中の根はすぐに根詰まり状態になってしまうので、やはり毎年の植え替えは必須のようです。

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ミョンフンの「春の祭典」 [クラシックCD]

ストラヴィンスキーの「春の祭典100周年記念盤」(本ブログに掲載済)で種々のこの曲の演奏を聴いた後、国内盤は2011年にSHM-CDで発売された07年録音の少し古いCDですが、ミョンフン~フランス国立放送フィルのハルサイを久しぶりに取り出して聴いてみました。




ミョンフンはミュンフンの名前で親しんできたのですが、ネットで検索するといつの間にかミョンフンの表記が多くなっていたのでそれに従いました。ミョンフンはCDではパリ・バスティーユ管とのベルリオーズ「幻想交響曲」の新鮮な演奏を聴いて以来、すっかりファンになっていましたので、この1枚にも大きな期待を寄せていました。フィルアップはラヴェル編の「展覧会の絵」というヘビーな組み合わせの1枚です。

さて、期待のハルサイですが、これが極めてスタンダードにこの曲を完全に古典として捉えたケレンの無い演奏でした。ここで採用している版も、現在のスタンダードとなっているブージーアンドホークスによる47年版のようです。その分、ミョンフンに期待したこの曲への新たな解釈は聴けませんでした。でも、このきれいなバランス感覚の良い演奏こそミョンフンの持ち味の一つなのかもしれません。併録の「展覧会の絵」も極めてオーソドックスな解釈に終始し、ミョンフンから聴ける新たな発見は聴かれませんでしたが、これはこれできれいな演奏であることに間違いはありません。

オーソドックスなコンサートホールプレゼンスで捉えられたDGの録音も優秀録音と言えるでしょうが、私にはこれらの曲では再生音楽としては、もっと打楽器パートを強調して欲しいところです。その分、ミョンフンの演奏もおとなし目に聴こえるのかもしれません。

私にはこれら2曲では、ほぼ同時期に録音されたゲルギエフ盤が遙かに新鮮でスリリングに聴こえるのですが、それに比べるとミョンフンに期待した新たな発見は聴かれない1枚でした。けれどもフランス国立放送管の美音も相俟って、この1枚も捨て難い魅力のある1枚になりました。これら2曲の入門用としてはふさわしい、これ以上ないようなスタンダードなバランス感覚の良い演奏であることは付け加えておきましょう。


Le Sacre Du Printemps: Chung Myung-whun / French Radio Po +mussorgsky: Pictures At An Exhibition
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タグ:ミョンフン

西日と日陰の中のギボウシ [花]

盛夏の今、ギボウシの花が満開を迎えています。種類はハルシオンです。ハルシオン=カワセミの名にふさわしいブルーグリーンの葉がきれいな品種です。我が家ではスペースの関係でコンテナガーデン主流なので、このギボウシもカレックスと一緒にコンテナに寄せ植えしています。

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コンテナ植えのギボウシのもう一つの品種ゴールドスタンダードです。こちらは先に咲いて花の時期は終わりました。ハルシオン同様、ガーデニング、特にギボウシには厳禁とされている西日がたっぷり(西日しか当たらない!!)場所に置かざるを得ないので、葉が標準よりだいぶ黄色く焼けています。上のハルシオンも通常はこの隣に置いています。それでも直射に弱いと言われるギボウシがここまで環境に順応してくれたという植物の持つ適応力と生命力の強さに感心します。

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ゴールドスタンダードと同じ場所に置いているハルシオンも西日を受け、標準の青みが薄れ、普通のグリーンの葉色に近づいています。これは撮影用に本来置いている場所よりも日陰で撮影しています。

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ハルシオンの花はふっくらしていて、ギボウシ中でも花がきれいな種類の一つのようです。

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こちらは逆に終日直射光の射さない日陰に地植えしたハルシオンです。今度は日陰過ぎて、植え替え1年目は花が咲きませんでしたが、この環境にも順応してくれたのか、2年目の今年は無事咲いてくれました。こちらはハルシオン本来の葉色の青みのブルーグリーンが出ています。それにしても、ギボウシの環境適応力は凄い!!

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ストラヴィンスキー 春の祭典のエンディング [クラシックCD]

先のブログでストラヴィンスキー『春の祭典』100周年記念のCBSとRCAレーベルによるソニーのボックスセットをご紹介しました。


100th Anniversary of Le Sacre Du Printemps

100th Anniversary of Le Sacre Du Printemps

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Masterworks
  • 発売日: 2013/04/02
  • メディア: CD


その中でも触れていましたが、この曲全曲のエンディング、フィナーレ「生贄の踊り」のラストにティンパニと大太鼓以外の打楽器パートが追加されている版があります。この曲は何度も作曲者自身が改訂を重ねた結果、後年の全ての版では追加打楽器パートは削除されているので、現在のほとんどの演奏は追加打楽器のないヴァージョンを採用しています。追加打楽器のあるヴァージョンを採用しているのは、このセットの中では全10種中、ステレオ録音ではバーンスタイン~ロンドン響、デジタル録音ではティルソン・トーマス~サンフランシスコ響盤のみです。

セット中の歴史的録音では1940年録音の作曲者自演盤、51年録音のモントゥー~ボストン響盤が追加打楽器入りヴァージョンを採用しています。なお、60年録音の作曲者の自演盤(本セットに収録)、56年録音のモントゥー~パリ音楽院管のステレオによる再録音(現在はデッカレーベル)では追加打楽器が削除された版を採用しています。

ラストに追加打楽器が入る版は非常に効果的なので、個人的な好みでは入らない後年の版よりもこちらが気に入っています。当初はこれは指揮者の判断による追加なのかと思っていたほどです。

この曲では古代シンバルとトライアングル、打ち合わせシンバルやギロのように全曲中1回しか登場しない打楽器パートがあります。また、第二部の「選ばれた乙女への賛美」に初めて登場し、フィナーレの「生贄の踊り」にも使われているタムタムをトライアングルの撥で打つスリ打ちはストラヴィンスキーならではのオリジナルかと思われますが、それが非常に効果的です。エンディングの追加の一打もこのタムタムのスリ打ちかと思っていました。ところがスコアの指定はここはシンバルのスリ打ちらしく、それもラストとその直前の2回打たれる版があるそうです。このセット中では、バーンスタイン、ティルソン・トーマス盤はエンディンの1回のみですが、作曲者自演盤とモントゥー盤は2回聴こえます。おまけに前後2回のシンバルのスリ打ちの間にギロの一打が入る版もあるそうです。

この曲のそれぞれの改訂版による細部のオーケストレーションの違いについては下記のホームページが参考になります。

http://www.k4.dion.ne.jp/~jetter/cd/rite_edition.htm

本セット中ではありませんが、アンセルメ~スイスロマンド管による57年のステレオ録音盤でもフィナーレの追加打楽器は2回聴こえますが、そこでの1回目ははっきりシンバルのスリ打ちと覚しき音が聴こえます。

ハルサイを長年聴き続けてきた者としても、エンディングの追加打楽器はシンバルのスリ打ちらしいというのは初めて知りました。私の手元にあるスコアは追加打楽器が削除されている47年版を基にした67年のブージーアンドホークス版なので、それ以前の改訂版のスコアは入手し難く、実際の確認はできません。ウ~ン、それにしてもハルサイは何度聴いても奥が深い!!


『春の祭典』初演100年記念ボックス(10CD)
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